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Glycoscience
2016-07-09

高校へ出張講義 – One Day College –

本学入試課の要請を受けて、7/9 (土) に雲雀丘学園高等学校へ出張講義に行ってまいりました(灘中)。大学教員は研究だけしていると思われがちですが、そんなことはありません。昨今、社会からは開かれた大学であることが求められ、また、大学としても、神戸薬科大学のアドミッション・ポリシーを満たした学生を確保して生き残っていかなければならないので、それぞれの教員に様々な業務が任せられています。今回の出張講義もその一環の業務です。

さて、今回訪れた雲雀丘学園ですが、その建学の精神は「親孝行(孝道)」と「やってみなはれ(チャレンジ精神)」だそうです。サントリーの創業者であり、雲雀丘学園の創立者である鳥井信治郎が、次世代を担う子供達に引き継いで欲しいと願った心意気・建学の精神は、現在の雲雀っ子にも脈々と受け継がれているように感じました。そう感じたのは「挨拶」です。朝、正門から受付に向かう途中、生徒さんに出会ったのですが、どの生徒さんも元気に挨拶をしてくれました。雨降りのぐずついたお天気だったのですが、生徒さんの元気な挨拶で爽やかな気持ちになりました。

One Day College では、24大学と1団体から講師が派遣され、30講座が開講されました。受講対象は高校の全学年で、4月に入学したばかりの1年生も参加していました。薬学を希望する生徒さんは比較的多く(40 名程度)、男女の割合も半々くらいでした。今回は「細胞の中の分子生物学」と題して、体(細胞)の中で起きている出来事を分子レベルで考えてもらうきっかけとなるように。。。そして、「生物」は勉強すればするほど面白くなるので、「生物」を好きになってください!というメッセージを込めて話をしました。高1の生徒さんもいるということだったので、高校生物レベルから話を始め、時々、質問して、生徒さんに答えてもらいながら進めていきました。ほとんどの生徒さんに簡単な質問をさせていただきましたが、どの生徒さんもきちんとした受け答えをしてくれました。また、メモを取りながら、熱心に聞いてくれた生徒さんが多かったです。

雲雀丘学園が One Day College を始めてから、この企画に参加した大学への生徒さんの進学率が上がったそうです。講義を聞いて、その内容に興味をもって、講師を務めた先生のいる大学への進学を希望する生徒さんが増えているということでした。ともすると、大学合格をゴールとする進路指導になりがちですが、自分のやりたいこと、あるいは目標を見つける機会を生徒たちに与えて、大学合格のさらにその先を見据えて、生徒自身に進路を考えさせようとする指導の仕方が好ましく感じられました。また、講義により芽生えた興味が普段の勉強のモチベーションにもなっているということでした。自分の興味にしたがって、疑問に思ったことを自発的に調べることができ、調べてわかった時に喜びを感じることができる人は伸びる人だと思います。どの大学も能動的学習の習慣のついた生徒さんを求めていると思います。

最後に、今回の高校訪問で印象的だったのは、校長先生自ら企画に参加し、その進行を見守っておられることでした。集合場所の教室に早くから入られ、講師の先生たちを迎え、講義終了後には、同じ部屋で一緒に昼食を食べた後、出口近くに立ち、去っていく一人一人に挨拶してくださるといったお心遣いをいただきました。また、地震の講義をされた先生が、建物の揺れを模倣する手作りの模型をもっておられたのですが、校長先生は興味深々で近づいていって説明を求めておられました。建学の精神を校長先生が身をもって体現されていると思いました。

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