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Glycoscience
2016-07-14

iv 期制 i 期5年生第2回研究報告

以下の3名から研究の進捗状況が報告されました。

三松さん

コンドロイチン硫酸の硫酸化に関わる硫酸基転移酵素遺伝子を欠損したマウスの統合失調症様症状発現のメカニズムの解明

尾野くん

コンドロイチン硫酸の硫酸化に関わる硫酸基転移酵素遺伝子の発現を調節する化合物について

並木くん

コンドロイチン硫酸分解酵素は筋肉の分化再生を促進するのか??

発表は1回目よりもうまくなってましたね。とても良いことだと思います。もの足りなく感じたのは質疑応答に関してです。まずは質問の意味を汲み取れるよう努めましょう。「わかりません」「今後検討します」「後で調べて回答します」という逃げ口上を巧みに使って逃げてしまう人もいますが、ラボ内のセミナーなので、質問の意味がわからない時には、質問者に何がわからないかを伝えて、その説明を求めましょう。やり取りをしているうちに、自分がわかっていなかったことが明確になってスッキリすると思います。これがわかれば、わからなかったところを自分で調べる、誰かに聞くなどして補えば良いので非常に簡単です。漠然とわからないと思っていて、誰かに説明してもらって、なんとなくわかったつもりになっていても、それは「理解する」というところまでは至っていません。何がどんな風にわからないのかは本人にしかわかりません。説明する側にわからない点を見つけ出してわかるように説明してくれと委ねられても、それはちょっと求めすぎだと思います。

生化学研究室でも神経についての研究をやっているので、経験依存的に神経回路ができて、その回路が何度も使われるとシナプス伝達が増強したり、使われなければ消失するという話を聞いたことがあると思います。経験依存的というところがミソで、要は自分の頭の中で思考して電気的信号を発生させないと、神経回路はできないし、シナプス伝達も増強されないということです。他人から聞いた説明だけでは理解するところまで至らないというのはそういうことです。

また、質疑応答で、「今後検討します」「後で調べます」と言ってしまったならば、発表後に検討して、あるいは調べて質問者に回答するようにしましょう。

相手が知りたがっている内容を汲み取って、その情報を的確に提供してあげることは、薬剤師としても求められる能力です。

なかなか難しいことだと思います。すべての質問に対して完璧に答えることは、教員にとっても非常に難しいことです。でも、教員も研究員もみんな日々鍛錬しているんですよ。だから、ちょっと意識を変えて取り組んでみましょう。

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